2015年11月03日

第31回 ワンコリアフェスティバル

 1日、大阪城野外音楽堂で、「第31回 ワンコリアフェスティバル」を聴きに行った。南北に分断された二つの国の統一と、差別のない平等な社会を願って、多彩な出演者が集っていた。

 トップバッターのよしだよしこは、柔らかい静かな声。繊細な詞の反戦歌のあと、アメリカ公民権運動のきっかけとなったローザ・パークスについて語るように歌い、こんなプロテストソングがあるんだ、と思った。

 同じく衝撃的だったのは、中川五郎。関東大震災の翌日に烏山神社の近くで起こった、鉄道修復のため、土工を積んで都心に向かっていたトラックを、村の自警団が襲った朝鮮人殺傷事件のことを歌にしていた。烏山神社にかつて12本植えられ、そのうち4本が今も残るクスノキは、殺された朝鮮人を弔うためではなく、連行された加害者たちが、無事に警察署から戻ってきたことを祝って植えられたものだという。

 ジンタらムータは、クラリネットや太鼓で賑やかなチンドンキャラバン。「不屈の魂」とビクトル・ハラの「平和に生きる権利」。反原発デモを追ったドキュメンタリー「首相官邸の前で」のエンディングを担当したそうで、それも演奏してくれた。

 朝鮮の民族楽器や舞踏ももちろんあって、朴根鐘(パク・クンジョン)と仲間たちが、カヤグンのほか、弓で弾くアジェンや短い棒のようなもので弾くコムンゴとかの変わった琴を演奏。
 ヨン・ミンチによるチャンゴは、超絶技巧のジャズのような演奏だった。
 大阪朝鮮歌舞団の太鼓の舞は、一指乱れず華やかで美しかった。

 それに、アイヌ文化継承者のToyToyが、大きな剣のような形の弦楽器トンコリを演奏。三線や朝鮮民族楽器との即興も面白かった。

 いろんなルーツの人がいるなあ、と思ったのは、寿という沖縄音楽のボーカルのナビィが、長い音の続く覚えにくい沖縄言葉を教えてくれているのに、実は広島出身だったこと。彼女が、知っている限りの韓国語を使っているのが面白かった。

 ソウルクライ&ギヒョンという韓国の二人組は、韓国ドラマ「プロデューサー」の歌を歌っている人気者だそうで、すごくきれいなデュエット。今をときめく歌声はほんとに華がある。

 趙さんは、司会もこなしながら、おなじみの「アホダラ経」と「ひでり」。長引いたリハーサルでも舞台にいたので、開演前から目立っていた。

 たくさんの魅力的な人たちを見つけた日だったけど、一番強烈だったのは、ラストに出てきた朴保(パク・ポウ)。初めは普通な感じに思えたけど、歌が進むにつれ、ダミ声なのによく通る声が輝き出す。観客が舞台の下で踊り出して、アンコールの嵐。終わりがないように思えるほどだった。

 1部と2部があって、12時半に始まったのに、終わったのは5時を過ぎてた。でも全然長くなく、楽しくて贅沢な時間だった。
posted by HIROMI at 10:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記