2008年02月01日

ゼロ時間の謎

アガサ・クリスティー原作の「ゼロ時間の謎」。

 莫大な財産をもつ伯母・カミーラ(ダニエル・ダリュー)の屋敷で避暑を過ごそうと、テニスプレーヤーのギョーム(メルヴィル・プポー)とその妻キャロリーヌ(ローラ・スメット)が訪れるが、そこには彼の元妻オード(キアラ・マストロヤンニ)のほか、現在の妻の幼なじみのフレッド、オードを愛するトマも滞在。オードが夫を取り戻そうとしていると考えるキャロリーヌと、今もオードに思いを残すギョームの間に争いが耐えない。不安げに緊張するオード。三人を取り巻く人物たちの複雑な人間模様が渦巻くなか、屋敷で食事を共にした刑事がホテルで死亡したのに続いて、ギョームと言い争った翌朝、カミーラが変死体で発見される。証拠はすべてギョームを指し、彼が逮捕されるものの、家政婦の証言で状況は一変。結局オードが犯人だと自白するが・・。

 ギョームがフレッドからキャロリーヌを奪ったという設定だが、それでも男同士が友人で、フレッドが自分の妻と親しくしてもギョームが嫉妬しなかったり、捨てた妻にまだ恋をしてたりの人間関係がもうひとつ飲み込めなかったが、解決まで二転三転する犯人探しが面白く、二つの殺人や、岬で男が自殺未遂する場面、殺された刑事の言葉などが、最後にすべてきれいにつながるのが気持ちよかった。

 ローラ・スメットは「石の微笑」で見たばっかりだが、前作のふてぶてしさを残しながら、エキセントリックで挑発的な役がはまっていた。メルヴィル・プポーは「僕を葬る」の主人公だと分からないほど、明るく健康で素直。うまいよなあ。それにやっぱりダニエル・ダリューがすごい。「奥様ご用心」とか「輪舞」とかでジェラール・フィリップと競演していた人。90歳とは思えず往年の美貌がしのばれるんだもの。声も完全にはおばあさんじゃないのもすごいです。

 「マリー・アントワネット」でも「パヒューム ある人殺しの物語」でも、舞台がフランスなのに英語作品っていうのは違和感大だったけど、フランス映画だと、この映画も「石の微笑」も、舞台をイギリスのままフランス語を使ったりせずに、ちゃんと舞台をフランスに移してるので、自然でスッキリしてると思う。
posted by HIROMI at 21:23| Comment(2) | TrackBack(10) | 日記
この記事へのコメント
HIROMIさん
おはようございます!
駅ビルシネマ、約1ヶ月開催されましたが。
結局2本のみ鑑賞でした。他のシアターで
観たいものもあるので、なかなか観れませんね。
多分来年も開催されると思います。楽しみです。
Posted by mezzotint at 2008年10月01日 09:55
mezzotintさん
ご来場ありがとうございます!
駅ビルシネマ、私も観れたのは2本だけでしたが、普段はなかなか観れない、かなり古い作品を劇場で鑑賞できてよかったです。
プログラムを見てるだけでワクワクしましたし、来年が本当に楽しみです。
Posted by HIROMI at 2008年10月01日 19:53
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