2008年07月08日

東京で2つの美術館めぐり

 ふぁんくらぶ祭翌日の記録です。

 2月に東京に来た時は、強力な助っ人と一緒だったけど、今回は一人で何だか不安。雨なので歩くのはやめにして、月曜でも開いている美術館に行くことに。山手線を西日暮里で降り、東京メトロ千代田線に乗り換えて乃木坂。後で効率悪い行き方だと分かったけど、無事着いた自分をほめてあげたい。まずは国立新美術館で「ウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘宝展」を観た。

 風俗画の中に描かれていた花や置物が、次第に独立したジャンルとして成立していく過程を追ったもの。
 暗い背景に浮かび上がる、砂時計やドクロ、消えた蜀台。生の空しさを表す「虚栄」というジャンルだそう。目の前のモノそのものというより、それを通して説く道徳が主題の作品群が並ぶ。だが、対象を写し取る技術はものすごく高度で、ガラスの高杯の微妙なきらめきに魅せられた。
 一方、狩猟の獲物や貝殻など、貴族の生活を飾った作品も、写真かと見まがう精緻な描写。貴族たちは自分の誇るコレクションの記録として絵画を発注したそうで、絵は今の写真の役目をしていたのだろう。
 ブリューゲル作の、実物を見ているように思える生き生きした華麗な花々も、実際には開花期がそれぞれ違い、一緒に花瓶に挿されていたはずがないとか。たくさんのデッサンを組み合わせた、一種の辞典のようなものなのだろうか。静物画発展のキーワードは多分「コレクター」かな。

 終わり近くに急に大物が出現。絵の中の静物と関連させて、ルーベンスの「チモーネとフィジニア」や、ベラスケスの「薔薇色の衣装のマルガリータ王女」が展示されていた。3歳のマルガリータ王女のかわいさ。衣装が細かい。急に、ベラスケスとマネが似てると気がついた。これも収穫です。

 国立新美術館は新しくできたものだそうだが、その広いこと。同時にいくつものテーマ展示が行われていて、入場無料の「国際水墨画展」ものぞいてみた。アジア以外アフリカやオーストラリア、フランスなどの作品も。つがいの鶴の絵の題が「木陰のランデブー」とか、お国柄がしのばれておもしろかった。

 3階に「ポールボキューズ」があって、この際ランチを、と思ったけど、一人で黙々食べてもなあ。結局、1階で雨に濡れたテラスを見ながらサンドイッチを食べた。前夜は富士そば。チープな食事ばかりもまっいいか。

 その後、東京ミッドタウンに向かって歩き、またも無事にガレリアに到着。広〜い、きれ〜い!何だか日本じゃないみたい。益々完全なおのぼりさん状態でうっとりお店を見てまわってから、サントリー美術館で「KAZARI 日本美の情熱」を観た。

 日常の道具や宗教の場、武具などから、日本の”飾りの文化”を探ろうとするもの。縄文時代の火炎模様がうずまく土器や、細かい金細工が美しい平安・鎌倉の仏具の数々。壷や屏風など部屋のかざり。面白かったのは兜で、とがったウサギの耳や、ツバメの尾や、シャチ鉾など、実用性を超えたシュールな形にびっくりした。豪華な刺繍を施した着物や、かんざしや櫛もきれいだった。

 それからまた、お店を見たけど、珍しく建物の吹き抜けを美しいと感じた。ここは一日でもいられそう。でも、こんな広い場所、以前になじみがある人には、懐かしい風景が相当な範囲で消されたのではないかしら。

 それにしても、たった2箇所で一日が終わるのも贅沢。地下鉄にも少し慣れたかも。5時すぎの新幹線で大阪に戻って来たら、やたらム〜ッて暑いのは何でなの。
 
 
posted by HIROMI at 23:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/16756686

この記事へのトラックバック