2008年11月22日

コロー 光と追憶の変奏曲

 神戸市博物館で「コロー 光と追憶の変奏曲」を観に行った。

 イタリアで描いた風景画は、影が明るさを引き立てている陽光に満ちた画面。その半分近くが空で、シスレーに似ていると思った。

 コローはブルジョア出身で、父親の別荘があるヴィル・ダヴレーで多くの風景画を残したそうだ。静かな林や道が美しい。イタリアの風景画のように陰影がはっきりしたものや、少し霞んだようなタッチのものも、どれも独特の輝きが。
 傾いた木がある構図や遠くに続く並木道などを、印象派の画家たちが取り入れていて、よく似た構図の絵が横に並べられていて興味深かった。必ず人物を描いてると思っていたルノワールさえ、人のいない並木道をコローそっくりの構図で描いていた。

 肖像画も、キュビズムの画家たちがよく似た絵を描いていて、ブラックやマチスの絵が一緒に並んでいた。絵の描き方は違っても、コローは後の画家たちからリスペクトされていた人なんだろう。それにしても、いろんな美術館からこれだけ似たものをよく探したなあ、と思った。

 今回の目玉の「真珠の女」は、逆にコローが先輩の絵に着想を得たもの。生涯手放さなかったという点も不思議に同じ。中学校の時、美術の時間に「モナリザ」に似た肖像画を何枚も見せられたが、その中で一番美しかったのがこれで、この絵以外がなんだったのか全く覚えていないのに、この絵だけは記憶に残った。
 ポーズはそっくりだし、顔の輪郭と小さな口も似ているけど、モナリザより断然きれい。中学で印刷を見た時は、髪に真珠がちりばめてあると思ったのに、細かい葉の影だという説明。実際の光は印刷とは全然違ってすごくまばゆい銀色。よく見つめても、葉の露でも影でもないように見えて不思議だった。
posted by HIROMI at 21:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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