2008年12月15日

フェルメール展 光の天才画家とデルフトの巨匠たち

 雨だからもしかしたら混み具合がましかも、と思った「フェルメール展」。見逃したと思っていたのにまだやってたラッキーに急遽東京行きを決めたけど、甘い予想に反して、昨日は最終日のせいでよけいに混雑してたようでした。

 フェルメールがものすごく好きか、といわれたら分からないけど、最大の展示数と聞いてぜひにと思うのはやっぱりミーハーだから。
 でも、絵の前に立つと、柔らかな光が満ちる画面に見入ってしまう。ドレスも布もステンドグラスも陶器もイスも、実物が存在していると感じるほど質感があって、それらがうっすらと光をまとってくすんでいる。それぞれの絵の前に説明パネルがあり、それを読んでから絵を観る順序。パネルの印刷の絵も美しかったが、実際の絵を観ると息を呑むほど違っていて、本物の絵の持つオーラを改めて感じた。
 描かれている場面は通俗的で、ワインを勧める好色そうな男と笑っている娘や、召使を待たせながら手紙を書く夫人など、登場人物を特に好ましいと思わないし詩的な雰囲気もないはずなのに、画面は静謐でただただ美しい。娘や召使の視線もリアルで、映画の一場面を観ているような感じがした。

 フェルメール以外の作品では、ヤン・ファン・デル・ヘイデンの運河と旧教会の絵の空がきれいで、絵の中に引き込まれた。この間のコローもそうだけど、やっぱり空が大きく描かれている絵が好き。
 ピーテル・デ・ホーホの「訪問」は、フェルメールの絵と構図も題材もすごく似てると思った。
 ヤン・フェルコリエは、ドレスのひだや質感の表現が圧倒的。ものすごい筆力が印象的だった。
 それから一番心に残ったのは、カレル・ファブリティウスの「歩哨」。レンブラントの弟子で、火薬庫の爆発のために34歳で亡くなったという。壁にもたれてまどろむ兵士の絵で、怠慢をいましめる寓意がある、と説明されていたが、ズボンが破れ、みすぼらしい服装で重そうなヘルメットをかぶった姿は、怠けているというより疲れ果てているよう。最近「アメリカばんざい」を観たせいか、引き付けられた。よく観ると、村のはずれか静かな画面は奇妙で、何をしてるのか分からない顔の見えない人が小さく書かれているのが不気味だった。
 
 上野公園はすごく広くてびっくり。国立西洋美術館の前を通りかかって中庭に入ったら、カレーの市民や考える人や地獄門があってびっくり。案内の人にレプリカですよね、と聞いたら、本物だと教えられてまた驚いた。鋳造だから、何体もあるのだとか。今回はタイムオーバーだったけど、ここにもいつか来なければ。
posted by HIROMI at 23:18| Comment(2) | TrackBack(2) | 日記
この記事へのコメント
HIROMIさん、こんにちは^^
TB&コメント、ありがとうございましたm(__)m」
今までに見たベスト10(外国映画)のなかに
「真珠の耳飾りの少女」が入っているのでフェルメールは外せなかったですよね(笑)?
今回は残した作品の少ないフェルメールの作品の中では多く展示されていて楽しめました!
上野はずっとパンダのいる上野動物園や花見が有名ですが、結構古くから芸術の森でもあるんですよ^^ またゆっくりと散策してみて下さいね^^
Posted by cyaz at 2008年12月22日 08:38
cyazさん
私の方こそ、コメントありがとうございます!
フェルメール、光の感じに感動しました。「真珠の耳飾の少女」の映画も独特の空気感がありましたが、あれは彼の絵の感じを表現していたのかな、と思いました。
寡作な中の7点って貴重ですよね。東京まで追っかけた甲斐がありました。
上野公園は西郷さんと動物園だと思っていましたが(笑)、たくさんの美術館がある場所にイメージが変わりました。また次に行ける時が楽しみです。
Posted by HIROMI at 2008年12月22日 20:11
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